ROAS 計算機(広告費用対効果) — 利益調整済みROASも算出
広告経由の売上、広告費、粗利率(%)を入力すると、ROAS(倍率)、ROAS(%)、利益調整済みROAS(POAS)、純利益、損益分岐ROAS倍率を表示します。広告レポート上の見かけのROASと『本当に利益が出ているか』のギャップを可視化できます。
- ROAS
- 5× (+400%)
- 粗利益
- 30,000
- POAS(利益調整済みROAS)
- 3×
- 純利益(広告費差引後)
- +20,000
- 損益分岐ROAS
- 1.67×
仕組み
ROASとPOASの違い
通常のROASは『売上÷広告費』。5倍とは広告1円につき売上5円という意味です。算出が容易で全ての広告プラットフォームが標準で表示するため、最もよく使われる指標になっています。しかし誤解を生みやすい数字でもあります。粗利20%の商品で5倍ROASは『5円売上×20%粗利=1円粗利=広告費1円と同額』、つまり損益ゼロ。
POAS(利益調整済みROAS)は『売上×粗利率÷広告費』。これが本当に儲かっているかを示す数値で、1倍超なら黒字・1倍未満なら赤字です。EC運営者は『真のROAS』『POAS』として日常的に追跡します。
損益分岐ROAS
損益分岐ROAS = 1÷粗利率。粗利50%なら2倍、30%なら3.33倍、20%なら5倍が最低ラインです。これを下回る広告費は粗利を消費してしまう水準。
この数字を知ると広告レポートの見え方が変わります。粗利25%の商品で4倍ROASを叩いた広告は、4×25%=1.0倍POAS、つまり辛うじて粗利ベースで損益分岐 — 固定費・返品・カスタマーサポートを引く前にゼロです。『絶好調』ではなく『辛うじて』が真実。
持続的成長には損益分岐の1.5-2倍を目標に。粗利30%なら3.33倍ではなく5-6倍ROASを狙う。固定費吸収+成長投資余地を確保するためです。
ROASに映らないもの
LTV(顧客生涯価値)。初回購入で損益分岐のROASでも、リピートが見込める商材なら高利益。サブスクや消耗品ECは初回1.5-2倍ROAS で運用してOKなことが多い — 30/60/90日リピートデータと併せて判断を。
返品・キャンセル。レポート上の売上は返品予定分を含む。EC平均の返品率は5-30%。実態の返品率分だけ売上を割り引いて入力するのが誠実。
アトリビューション減衰。Meta/Googleの1日〜7日クリック計測は、広告がなくても発生する購入を過大評価しがち。MMM(マーケティングミックスモデリング)や増分テストでないと真の広告貢献は分からない。
固定費。ROASはキャンペーン単位の指標であって、PL指標ではない。倉庫・SaaS・人件費は別管理。
よくある質問
›『良いROAS』とは何倍?
粗利次第で全く違う。粗利50%なら2倍が損益分岐・4倍が健全。粗利20%なら5倍が損益分岐・8-10倍で健全。業界横断の万能基準は存在しない。
›ROASとPOASどちらで広告最適化すべき?
SKU毎に粗利が異なる商材ならPOAS。粗利が均質ならROASでも可。ConversionValueに粗利を渡してPOASで入札する設定が増えている。
›ROASとROIの関係は?
ROI=(売上−費用)÷費用、ROAS=売上÷費用。よってROI=ROAS−1(%表示)。5倍ROASは400%ROI。本質的に同じ数字を異なる尺度で表示しているだけ。
›Google広告のROASとShopifyの数字が合わない理由は?
Googleはクリック計測ウィンドウ内(最大30日)のCV基準。Shopifyは実際の注文。差分の主因はクロスデバイス計測・決済失敗・期間外返金。
›送料は売上に含めるべき?
定義を一貫させること。多くのプラットフォームは送料込みで売上計上する。送料が利益源なら含めて良い。送料原価ぶんしか取らない設計なら、売上から送料を引いた額で粗利計算する方がクリーン。
›MERとは何?
MER=総売上÷総マーケティング費用(オーガニック含む)。チャネル別アトリビューションの差を吸収する高レイヤー指標。プラットフォーム自称ROASのインフレ補正に使える。
›ROASとCAC回収期間は同じ?
違う。ROASは同期間の売上比率。CAC回収は累積粗利が獲得コストを超えるまでの月数で、LTVを使う。
›計算データはどこに送られる?
送信されません。完全にブラウザ内で計算します。
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